新海誠(しんかいまこと)監督「君の名は。」以前の映像作品、テレビCMなどの創作活動、経歴をご紹介

<h3>新海誠(しんかいまこと)監督の経歴は?</h3>
長野県出身・1973年生まれ。
新海誠監督の実家は明治42年創業の建設会社「新津組」だそうです。
父親が三代目で、新海誠監督は四代目をもちろん期待されれる存在でした。

学生時代には、児童文学サークルで絵本などの制作をされていたようです。
大学卒業後は家業を継ぐべく、父親の紹介で住宅メーカーに勤務める予定だったのを断り、大学時代からアルバイトしていたゲーム会社(日本ファルコム)にて、最初はパッケージ制作を担当していたそうです。
徐々に認められて、ゲームのオープニングムービーの制作などをされています。会社員時代には毎日深夜3時まで自分のアニメを制作し、6時には起床して会社に通っていたそうです。
アニメに懸ける並々ならぬ想いを感じますね。なかなか出来る事ではありません。
新海誠監督のブログ(現在のものではなくて旧ブログ)に、その当時に制作されたと思われる自主制作のアニメーション3点が今でも掲載されていますので拝見しました。
<h3>自主制作時代 作品集</h3>
新海誠監督の旧ブログ other voices にて新海誠監督自らが作品について解説されています。下記3点は作品も実際に観れます。
「遠い世界」は初めて造ったアニメーションだそうです。
それにしても私が驚いたのは、叙情的な絵とストーリー。技術的な点は今は大きく進歩されているのは当然ですが、当時から表現しようとされている根本的な部分は変わられていないんだなーと感じました。
何年も表現がブレずに続けるというのはすごいです。
そして、新海誠監督の作品のメイキング・制作過程を拝見して、手書きの絵をPCに読み込み、色々なソフトを使用して、一人でもこのようなクオリティのアニメ作品が作れる事に本当に驚きました。(もちろん才能があるから一人で出来るのでしょうが、PCソフトの発達も大きく寄与しているのかなと思いました)
「君の名は。」を制作するときも、先に新海誠監督が一人でたたき台となる100分のムービーを制作されたそうです。
その試作ムービーで色々なシーンの長さや、ストーリーの進み方を調整されてから、本編制作に入られたそうなので、一人で色々作れる・・・自主制作で培われた技術やノウハウが、最後に大輪になって花開いたんだな・・と感じました。
ここまで継続されるのは本当にすごいですね。尊敬します。
<h4>「遠い世界」・・・1997年暮れ制作</h4>
仕事やプライベートを含め 初めて造られたアニメーションだそうです。
なんと、絵を描いたのはルーズリーフ!カットによってはルーズリーフの横線が見えるそう・・・これがアニメになるなんて!衝撃です。
しかも、作品解説では、曲と映像の同期をテーマにして制作した・・とあります。私は「君の名は。」のラストシーン、radwimpasが流れるときの感動を思い出しました。
初めて造った作品を見れるなんで感慨深いです。
<h4>「囲まれた世界」・・1998年・年末</h4>
自主制作の30秒ほどのオール3DCGアニメーション
こちらはムービーダウンロードができないのですが、絵だけは旧ブログに残っています。カラー映像なのできれいな空、そして太陽、夕日と、やはり新海誠ワールドは健在です。
<h4>「彼女と彼女の猫」・・1999年初夏</h4>
自主制作の5分ほどのアニメーション。
この映画で2000年の第12回CGアニメコンテストでグランプリを獲得されています。
1998年!当時のPCマシンでは、とてもアニメを動かすソフトは負担が重かったようで、カラーではなくモノトーンで制作されています。
<h3>劇場公開作品</h3>
劇場公開作品については、私はまだ拝見できてませんので、随時感想をアップしたいと考えております
<h4>「ほしのこえ」2002年 25分</h4>
監督・脚本・演出・作画・美術・編集 ほとんどの作業を新海誠さん一人で制作された・・という事で大きな話題に。
こんなことっていくらPCソフトが発達したからって出来るものではありません。人間離れした作業だと想像します。
いきなり多くの賞を受賞して劇場公開作品1作目で大きな注目を浴びます。
<h4>「雲の向こう、約束の場所」2004年 初の長編映画</h4>
前作「ほしのこえ」までいわば個人の映像作家であった新海誠監督が、初めてプロのアニメーションスタッフと一緒に作り上げた作品。
またキャストに吉岡秀隆さんと萩原聖人さんを迎えて、俳優さんをアニメにキャスティングする、、その当時ではかなりチャレンジな事もされています。
新海誠ファンからすると、プロの参加により映像美など新海誠監督の良さが消えてしまうのかも・・という不安がありましたが、それはありませんでした。しかし、ストーリーやシーンの進み方が、やはりこの頃はまだ粗い。
でも、ファンは目をつぶって良いところを観ましょう。
エンターテイメント性にかけるので、新海誠監督の成長過程として捉えてみましょう
<h4>「秒速5センチメートル」2007年 連続短編アニメ</h4>
新海誠監督も、この作品について 自主制作やゲームのオープニングムービーなどの総括という気持で制作したとされています。
製作技術や、タブレット等の機会的なモノも大きく発達したこともあり、時間不足でできなかったようなレベルまで突き詰めて作業できたそう。
少年と少女の遠距離恋愛を描いており、切なく美しい作品
<h4>「星を追うこども」2011年制作</h4>
この映画は、ジブリ映画のニュアンスをかなり含んでいる・・とのことで監督もすこし意識されていた語ってられます。
ただし、絵の背景(特に空、星)は新海誠ワールドを堪能できます。
<h4>「言の葉の庭」2013年 業行収入・推定1億5000万円</h4>
短編45分。これは名作!「君の名。」から入った私のような、にわか新海誠ファンでも多いに楽しめました。
むしろ「君の名は。」よりも大人向きの落ち着いた映画です。
「恋」の物語であり、「恋愛」の物語ではない。その意味は?恋愛は西洋から持ち込まれた概念であり、日本には恋愛はなく「恋」だそうです。
高校一年生の主人公が20代後半の女性との恋が描かれています。
中に出てくる短歌がまた、味わい深い。
「雨」がこんなにキレイに表現されている映画は初めて観ました。
かなり成熟した新海誠ワールドを堪能できる作品です。おすすめです
<h3>新海誠の手がけたテレビCM</h3>
<h4>大成建設のテレビCM「ボスポラス海峡」編 2011年~2012年頃</h4>
<h4>大成建設のテレビCM「スリランカ高速道路」篇 2013年12月</h4>
<h4>Z会 受験生応援ストーリー「クロスロード」</h4>
現在でも唯一見れる2分のムービー。
生まれも育ちも異なるが、同じ大学で出会う男女。その出会う前の時点の「受験」をテーマにしたショートストーリーです。離島に住む少女と東京の少年の人生が、受験を軸に交差する物語・・
このショートムービーも、「君の名は」にかなり通じる設定ですね。
新海誠監督は、恋愛する男女の出会い・・の不思議を、深く掘り下げて表現されるのが本当に上手というか、テーマなのかもしれませんね。


<h3>新海誠監督の作品集の感想まとめ</h3>
新海誠監督の作品をまとめて紹介しました。調べていくうちに、新海誠さんの成長記録というか・・・初めての制作された自主制作のアニメーションから見れるとは思いませんでした。
やがて、劇場公開により大きな注目を浴び、本格的にプロとなり、作品もひとつずつ階段をのぼっていくように・・・洗練されていく。
千里の道も一歩から・・とは良くいったものです。

そして、新海誠ワールドと評されますが・・きれいな映像日、空や太陽、雨と日常の風景を見事に切り取る手法と、切ないストーリー。
新海誠さんの旧ブログに、大学時代に絵本制作研究会に属していた時に制作した絵本がみれるのですが・・・この絵本においても映画と同じような構成なのです。

つまり、いつの時代を切り取っても、新海誠さんの作品には、新海誠ワールドが存在する。それは、いつも同じ気持を持ち続けてられるという事だと想像します。

そしてそれは、本人がいつ何時においても、本当に純粋な、まっすぐな人なんだな・・と感じずにはいられません。
私はますますファンになりました。

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