美女ありき 監督:アレクサンダー・コルダ 出演

何はともあれ、すっかり文春砲なんて言葉が定着してしまいまして、10年後には広辞苑に掲載されかねない勢いですが。
小室哲哉なんて引退にまで追い込まれちゃってお気の毒にね~。

さて今回ご紹介する映画は、この不倫劇がなければ世界が変わっていたと言われるスケールレベルでの、運命の恋を描いた作品です

どーん「美女ありき」という。原題は「レディー・ハミルトン」というタイトルで、監督はアレクサンダー・コルダ監督。

なんとこの映画、先にちょっとトリビア的な事を申し上げますと、かの英国首相チャーチル、そしてソビエト連邦の最高指導者スターリン、独裁者スターリン、あの2人が共に繰り返し観た。2人ともこの映画のファンだったという映画なんですね。

描かれる舞台は18世紀末。1798年くらいですかね。 ナポリ王国の駐ナポリ英国大使 イギリス大使のハミルトン卿の婦人になる少女のエマ。

そこに尋ねてくるのが提督ネルソン。

なんとかナポレオンの海軍に対抗するために、援軍をナポリ王国から出してくれないかと口添えを頼みにくるんです。

最初は渋っている英国大使とナポリ国王なんですが、エマ・ハミルトン、彼女の活躍により 援助を実を結ぶという。
このレディ・ハミルトンを演じているのがヴィヴィアン・リーですよ。「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラ役。

あの水もしたたる絶世の美女。

彼女に対するは、ネルソン演じるのはローレンス・オリヴィエ。後にサーの称号をもらっている、ミスターシェイクスピアみたいな古典劇の名優中の名優です。彼がネルソンを演じる。

そしてこれがとても面白いのは、歴史上のうえでも、ネルソン提督とハミルトン夫人。
それぞれお互いの家庭をもちながら不倫の恋に悩み苦しんだ、そしてもだえぬいた、そして現実のローレンス・オリヴィエとヴィヴィアンリーも、やはりそれぞれ家庭を持ちながら、不倫の恋に悩み、苦しみながら現実のローレンスオリヴィエとヴィヴィアン・リーは最後に結ばれたんですね。

その結ばれた上で、この映画に出演しているんです。演技の説得力が増しているを手伝っていますよ。

さー現実の役者どうしは結ばれたのですが、この物語のネルソン提督の恋ですが、残念ですが正式に結婚にまで行き着くことはなく、1805年、運命のトラファルガー沖大海戦ですよ。

ネルソン提督率いる英国海軍と、ナポレオンの差し向けたフランス・スペイン連合艦隊。

これが、もうトラファルガー沖でもう大決戦を演じる訳ですわ。

大決戦を演じて、ネルソン提督の有名な訓示「英国は各員がその義務を尽くすことを期待する」というね、

命令を全員に上意下達で出して、やがて
イギリス海軍は劇的な勝利をする

といっても我が日本海軍の東郷平八郎提督の、「皇国の興廃この一戦に在り、各員一層奮励努力せよ」

あのあげくに日本海海戦の大勝利。100対0で勝った。あれには到底トラファルガー大海戦は及んでいないですけどね。

まーまーそれはさて置いといて。

この映画、海戦シーンのド迫力。これくらいの技術の高さは、我が円谷プロに負けていない。やるねーなんて思います。
そんな特撮面も注目してみていただきたい。

世紀の恋、悲恋。悲しい恋愛劇を英雄の叙事詩と共に描いた今回の観ずに死ねるか死なずに観るか。

「美女ありき」のレディー・ハミルトン。是非、ヴィヴィアン・リーの美貌に魅せられてください。