東京おにぎり娘~若尾文子 (出演),‎ 叶順子 (出演),‎ 田中重雄 (監督)

2018年3月9日放送 居島一平のオリシネマの書き起こしです。

さて、視聴者の人に、どうかこの映画を見逃してはいけませんぞーという映画を協力にプッシュします
皆様にこのどうか

「コメはすべての命の母」、どんなご飯より炊きたての銀シャリに勝る物なし・・なんて

私なんかも米粒写経と名乗らせてもらってますので、この映画はタイトルだけ観ても、ぎゅっと心を鷲掴みされてしまいましたよ。

さあ、とっとといきましょう

東京おにぎり娘。なんじゃそのタイトルですけど、まー大栄という映画会社。

市川雷蔵、勝新太郎をツートップを中心とした光と影、陰影を駆使した・・

私なんかは「みすみけんじ」監督なんかが一番好きでしたけど、現代劇でも、隠れた傑作がゴロゴロありまして、今回ご紹介する「東京おにぎり娘」は、完全に昭和30年の新橋を舞台にした明朗現代劇

主演は若尾あやこ。彼女が昔気質のお父さんがいる。お父さんは洋服の仕立て職人なんですね

テイラー直江なんつてがんばっているんですが、なかなか仕事がない。煙たがられて繁盛していない。

そこで一年発起して、私新しい商売始める。おにぎり屋はじめるわって言って、それが急に当たっちゃうなんて、無理がありすぎるだろうって話なんです

それが、幼なじみだったり、あるいは、彼女に恋心をいだいているけど、普段麻雀ばかりしている、ナイトみたいな傅きたいようなじぇりーふじお 

ハタからみると、本命なのかなと思うのがかわぐちひろし。

川口ひろしはしってますか?川口ひろし探検隊とか若い人はしってますか?

(ここで歌を歌う かわぐち~ひろしは~)

懐かしいから歌ってしまったのですが、この彼が、ちゃんと若手のピカピカ輝く男優だったときのはつらつとした演技がみられます。

しかも、この昔気質の服飾職人テーラー直江の店主を演じるのが先代の中村鴈治郎。勝新太郎さんの奥さんの中村玉緒さんのお父さん。

この鴈治郎が、もうこれでもかというくらい良い味出しまくってます。

決め台詞があり 「わてはな~こう見えてもな~大阪生まれの江戸っ子や!」という大爆笑のセリフがあります。

なんだそれ!と思いっきり皆さん突っ込んでください。

そこにお涙頂戴の母モノの要素も混ざってきます。

「おとうはんはな^昔お母さん以外に、好きなおなごがおったんやで~」

え!お父さんみたいな ベッタベッタの。しかしね、ベッタベタでもバチッと決まると、素晴らしいもんなんです。

やはり王道はバカにしちゃいけない

ということで、今回の観ずに死ねるか、死なずに観るか。

ベッタベッタの要素が、コッテコテてんこ盛りだけれども、ここまでされたら、参りましたとなる「東京おにぎり娘」ぜひ、皆さん丸パクっと頬ばっちゃってください。

東京おにぎり娘の映画情報

1961年/日本/本編91分/カラー 監督:田中重雄 脚本:長瀬喜伴 高岡尚平 出演:若尾文子 叶 順子 川崎敬三 川口 浩