駅 STATION 主演:高倉健、監督:隆旗康男、脚本:倉本聰、カメラ:木村大作

視聴者の皆様にこの1本は見逃してはございませんぞーと傑作映画を勝手に強力にプッシュするオリシネマ。

この頃、とみに、しみじみこの俳優さんの魅力を全身で味わっている最中です。

ずばり、男の中の男。高倉健さんです。健さんといえば、高倉健さんが似合う風景。雪とたたずむ場所。それが「駅」と定着したのがこの作品だと思っています。

ずばり 「駅 STATION」

この作品がすべての高倉健の要素を凝縮している。

雪の似合う男っていう、北海道の似合う男っていうのを決定だになったと個人的に思っています

カメラが名匠、木村大作 脚本が あの倉本聰 そして音楽が宇崎竜童という役者そろい踏みしすぎだろうっていう作品です。

高倉健が演じるのは三上英二(みかみえいじ)という警官。射撃のすぐれた腕をかわれて、昭和43年のメキシコオリにピックに選手として出場しないかと、将来を嘱望されながら練習に励んでいる。

ところが所轄の管内で連続射殺事件が発生してしまう、彼は捜査に忙殺される。

おれがついていたのに防げなかったのか。主人公の高倉健が、謎の連続射殺犯を追って、オリンピックに出られるかもしれないというキャリアも捨てて、執念で犯人を何年にもわたって追いかけていく。

そんな執念。仕事の鬼でもある彼は、私生活はうまくいっていない。映画の冒頭から、石田あゆみ、愛する妻の別れからはじまる。降りしきる雪 列車 子供をつれて 高倉健の元を去らねばならない。石田あゆみの奥さんが涙をいっぱいためて、

それまでは机上にこらえて、子供達とジャンケンで遊んでいたのが電車に乗った瞬間。完全に さみしげに敬礼するシーンがあり、そこからもう本当に突入だ。鷲掴みだ。

昭和43年といえば、忘れられない円谷光吉さんのマラソン選手の遺書を残して自殺した時です。

川端康成、三島由紀夫が絶賛した、まさにこれは武士の書であるという遺書

それを淡々を朗読するシーンがある。仕事に励む高倉健のバックで、円谷光吉の遺書が朗読される。。倉本聰のシナリオの構成も妙なんですよね

それぞれが立ち止まるべきプラットホームに待ち構える 人生模様は何か、そして最後に出会う倍賞千恵子 飲み屋の女将役。

その背後には常に 八代亜紀の音楽 舟歌が流れている。

演歌好きにとってもたまらないシチュエーションではないでしょうか。

今回は 冬の厳しい雪降る光景にたたずむ姿が最も似合う男・高倉健というイメージを決定づけたと思うこの作品

1981年の作品 この停車場に是非足を踏み入れてください