湯殿山麓呪い村 監督池田敏春 主演 永島敏行, 織本順吉, 岩崎加根子

いよいよ本格的に暑くなってきますけれども、暑い季節といえばなんとなくひんやりとした寒い作品を見たくなるものでございます。


今回ご紹介するのはオカルト趣味+本格ミステリーの味わいを兼ね備えた映画です。

あまり日本映画史的には注目されることが少ない映画でございますが私には

小学校4年生の時に見て未だに心に突き刺さってる作品でございます


湯殿山麓呪い村 タイトルだけ見ると横溝正史の 金田一耕助シリーズなの?なんてね。

石坂浩二さんが 頭カキカキ、フケを飛ばしながらやってきそうではございますが、

そうではございませんで、原作は横溝正史さんではなく山村正夫さんです。


林光さんが担当した音楽が非常に印象的で耳に残りますが、この作品はですね、皆さん「即身仏(そくしんぶつ)」という言葉をお聞きになったことございますかね、即身仏これはですね日本版のミイラと申し上げてよろしいでしょうか。

江戸時代にですね土中入場。土の中に入って定まると書くんですけども、生きたままですよ。

生きたままお坊さんがお経を熱心に一心不乱に唱えながらに大きな木の箱に入って埋められちゃう。生きたままですよ。その間に口にするのはもう本当に雑穀類とかもうそのわずかな植物。だから痩せ細って枯れ衰えて自然衰弱でなくなるまでお経を唱え続けてそのまま何年後かに行きあげたら当然なくなっている状態なんですけれどもその体がミイラのようになっている

それを当時即身仏と呼んで熱心な信者たちが拝んでたって言うんです。
ものすごい修行と言うか風習があったもんですよね~。

これが出羽三山。山形県湯殿山こその風習が残っていたと言うんです。

もしも無理矢理本人の意思に反して途中入場をさせられたお坊さんがいたとしたら、非業の死を遂げざるを得なかった。無念のお坊さんがいた。そういう謎を追う音する永島敏行さん演じる考古学者が主人公と言うか探偵役なんですけども


その謎を追っていく過程で不可解な密室殺人がおきる。これがいくら味わっても飽きることがないもうここでトリックをばらしたくない。


ばらしちゃったらもうしまいじゃないか。この映画人に勧める気があるのかと言われそうなんでここまでにしときますけれども、


密室トリックの巧妙さとそして意外な犯人の設定さらに仙道敦子 が良い。


この映画当時13歳ですよ。大人顔負けの妙な色気、これが同居した感じ。是非注目していただきたい。


この仙道敦子が結末に行くにあたってあっと言わせてくれますこれ以上言えない魂を奪うことになるから怒られることになるから言いません。

今回の見ずに死ねるか死なずに見るかは横溝正史的なおどろおどろしさこ、れがやっぱり日本ミステリーのと特筆と言えましょう。


このおどろおどろしたオカルト的な要素と日本古来の特殊な形態「即身仏減少」。これに本格ミステリーをドッキングさせた 江戸山麓呪い村。


この村を是非ツアーで訪れてみてください~