惑星ソラリス~アンドレイ・タルコフスキー監督、 ナタリア・ボンダルチュク (出演), ドナータス・バニオニス (出演)

このコーナーではかつて SF コーナーをしたことありますが今回の SF は迷走的といいますが哲学的といいますか、詩人が撮ったような映画みたいな・・気取りすぎですかね。


惑星ソラリスと言う作品です 旧ソビエト連邦の映画監督、アンドレイタルコフスキーという監督の そんなに多くの作品を撮った監督ではないですが この作品が個人的には一番好きです


惑星ソラリスどういう星なのかと言うととにかくそこに行ったらみんなおかしくなっちゃうんです。


そこに行くと、調査にむかった科学者たちが何らかしらの精神に変調をきたしてしまうということで  その主人公のクリスという科学者ですね


まあ入念に事前にレクチャーを受けた上で、今度こそソラリスの正体が何なのかを探索しに行こうとするんです。


そこが導入部で始まるんですが・・・


まあこれはですねあのミステリー映画みたいにね犯人が誰だとかトリックがどうだとか、あるいはどういう伏線が張られているかということを明かしてしまっては興ざめということにの映画ではないのであえて種明かししますと・・・


この惑星ソラリスは大きな静かな海が惑星全体を包んでいる水の惑星なんですが、そのソラリスの海というのが、つまり思考する物体だった。

ですから、惑星に探りを入れようとする人間の心・イマジネーションなどを反映して、物質してしまう惑星だったというのが分かってくるんですね


そこで主人公のクリスは何に出会うことになるのか・・

なんと最愛の妻しかし死なせてしまった自分の最愛の妻ハリーという奥さん

この奥さんが蘇った姿に、この惑星ソラリスで巡り合ってしまうんです。


その調査の惑星ステーションで。


そして惑星に向かう先は、もう完全にも急にね貧乏たらしいいかにもハリボテ感丸出しの宇宙ステーションなんです。


そこら辺も70年代の予算的に限界があったんだなと察するので今から見ると微笑ましいというのも思うんですが・・・



このタルコフスキーという監督はカメラの使い方が本当にその上手で命が宿っているんです。


例えば、水面に映る藻のような柔らかい動きをしている


それをじっと撮るんですけども、その取り方一つでね何か水面に映る藻が、図鑑に載ってない「未知の生物」のようにも見えてきたりするんです

これがタルコフスキーの映像マジックと言うか独特の映像のカメラがあるんです


あれちょっと微妙に長いな・・・。ハリウッドの小刻みな編集に慣れた体質だと非常に独特のリズムが映画全体を支配していることにお気づきになられるはずです


そして未来都市未来社会を縦横無尽に発達している高速道路の映像があるんですが

それはなんとロケ地は日本なんですよ


日本 あの赤坂とかね六本木あたりの入り組んだ高速道路あるでしょ。

そこを主人公の科学者の友人が運転してね進んでいく様


それを俯瞰で撮ってる時に完全に日本というのがバレバレなんです。


いくらまで何キロとか六本木まで何キロとかいう交通標識はそのまま映っちゃってるんですけど一切手は加えてないんです。


七〇年代の日本の東京の高速道路ただ撮ってるだけなのに、ものの見事に未来都市の映像に見えてくるんです。


これもうタルコフスキー流の独特の采配と言うか・・・(采配というかサッカーの監督みたいですが)映像のマジックだと思います


ということで今回の見ずに死ねるか・・死なずに見るか・・。


詩人肌のソ連の映画監督 アンドレイタルコフスキーの代表作「惑星ソラリス」


是非映像でこの星も探検してみてください~