不運な苦労人!ハーヴェイカイテルはワンピースのルッチの元ネタ?パルプ・フィクション、スモーク等の俳優

皆さんハーヴェイ・カイテルと聞いて、すぐにピンとわかる人は、かなりの映画好きですよね?

知らない人は全く知らない。でも知っている人には、いつも良い映画に出ている、よく見る名脇役といったところでしょうか。

個人的には、一番好きだと言ってもいいくらい大好きな俳優です。強面の顔にしゃがれた声、そして決して大柄ではないが骨太な体。それでいて、どこか人懐っこいような優しい雰囲気をまとっていて、見る人を引きつける俳優です。

ギャングのような強面の役から、「スモーク」のような優しい親父の両局面を演じ分けるハーヴェイ・カイテルは、いったいどんな経歴の持ち主なんだろう?と疑問に思って調べてみました。
<h3>ハーヴェイ・カイテルの経歴を調べたら、不運の連続。大変なキャリアだった。</h3>
それが・・<span style="background-color: #ffff00;">調べればとてつもない苦労人。逆境・不運にも負けない人生でした・・・</span>

1939年生まれの2017年時点で77歳。アメリカ・ニューヨーク出身。

友人に誘われて演劇を初め、オフ・ブロードウェイと言われる、100~300席の比較的小さめのプロの劇場で、経験を積みつつ様々なオーディションに応募していたそうです。
<h4>不運1・アクターズスタジオ入学試験に10年連続で不合格</h4>
ところが、なんと俳優養成学校であるアクターズスタジオの入学試験に10年連続で不合格だったそうです

10年連続で不合格・・て、普通諦めませんか? よっぽど演技がひどかったのか、それとも試験管の見る目がなかったのか・・。。
それでも、カイテルは諦めません。自分に自信がなければ続けれません。

でも、これは不運というよりは、審査員との相性の問題だったのかもしれませんね。

その頃に、大学生だったマーティン・スコセッシと知り合い、スコセッシのデビュー作品「ドアをノックするのは誰?」で映画デビューします
<h3>不運2・初めての主演デビュー作で、助演のデ・ニーロに話題をさらわれる</h3>
そして、その6年後、カイテル33歳の時にスコセッシの3作目「ミーン・ストリート」に主演としてデビュー。やっと注目されるかと思ったら、なんと<span style="background-color: #ffff00;">世間が注目したのは、助演で出ていた「ロバート・デ・ニーロ」のほう</span>でした。

デ・ニーロだったら仕方ない・・て、今の僕達からみたら冷静に思いますが、カイテルからしたら、やっと掴んだ主演なのになんで~って思いますよね。

その結果・・スコセッシの次作にして出世作「タクシードライバー」は主演がロバート・デ・ニーロ。カイテルはポン引きの脇役として立場が逆転します。
その結果・・「タクシードライバー」は大ヒットし、ロバート・デ・ニーロは名俳優としてスター街道に乗ります。

その後の大活躍を知っている我々ならロバート・デ・ニーロなら仕方ないか・・と、あきらめもつくかと思うのですが、当時はどちらも駆け出しで売り込み中の2人。
主演の自分ではなく、助演のデ・ニーロが注目されるって・・とっても悔しかっただろうなって想像できます

※ちなみにですが、このタクシードライバーのハーヴェイ・カイテルの演じた売春宿のポン引きのスポーツという役は、漫画ワンピースのロブ・ルッチの元ネタだと言われています。確かに、黒に白い帯の帽子などは、デザインが全く同じ!

ところが、これは序章にすぎませんでした・・・不運はさらに続きます。
<h3>不運3・最大のチャンス「地獄の黙示録」の主役抜擢も、撮影2週間で降板。さらにハリウッドを干される</h3>
いえ、最大のチャンス・・がやってきます。それは、フランシス・フォード・コッポラ監督の「地獄の黙示録」の主役 ウィラード大尉の配役が決定!

当時からベトナム戦争を舞台にした軍人の暴走を描いた当時から大注目されていた映画。

この大注目の映画の主演に抜擢!となると、名前が世にでるのは間違いなし!と本人も周りも思った事でしょう!

ところが ・なんと撮影後2週間で「契約上のトラブル」ということで、降板させられてしまいます。

まーどんなトラブルがあったかは闇の中なのですが、映画会社からは「俳優側の契約違反」と考えられ、これ以降、ハリウッドからカイテルは干されてしまい、端役しか与えられなくなっていまいます

最大のチャンスと思われたのに、ハリウッドから干される事態に・・なんて不運なんでしょうか・・

ちなみに地獄の黙示録は他にも色々なトラブルを抱えた映画で有名です。

撮影は17週間(4ヶ月間)の予定が61週(1年2ヶ月)に伸び、さらに編集に2年間かけています。

撮影中もフィリピンで台風に遭遇し、セットがすべて破壊したり、カイテルの降板後に抜擢されたマーティン・シーンは撮影終盤に心臓麻痺で倒れで生死をさまようなど、

カイテルの降板後もトラブル続きだったので、最初の2週間での降板は、むしろ幸運だったと思っていたかもしれませんが、

その後に世界的に大ヒットしたので、やっぱり出ていれば、また違った俳優人生を歩んでいたのは間違いないでしょうね)